長期戦力に向けた2号への移行条件と企業が押さえるべき実務対応

2026年8月、政府は特定技能2号の在留期間に新たに「5年」を追加する省令改正案を公表しました。現在は「6か月・1年・3年」の在留期間のみですが、改正後は「5年」の在留期間も付与できるようになり、2027年1月頃の施行が予定されています。

この改正は、単に更新回数が減るだけではありません。外国人材の長期定着や企業の人材育成に大きな影響を与える制度改正として注目されています。


現在の特定技能2号制度とは

特定技能2号は、高い技能を有する外国人材を対象とした在留資格です。

特定技能1号とは異なり、

  • 在留期間の更新回数に上限がない
  • 一定の要件を満たせば家族の帯同が可能
  • 永住許可の要件となる在留期間として積み重ねることができる

など、日本で長期的に活躍することを前提とした制度となっています。

一方で、現在の在留期間は「6か月」「1年」「3年」の3種類のみとなっており、企業・外国人双方にとって定期的な更新手続きが必要でした。


「在留5年」の新設で何が変わるのか

今回の改正案では、特定技能2号の在留期間に新たに「5年」が追加されます。

現在

  • 6か月
  • 1年
  • 3年

改正後(予定)

  • 6か月
  • 1年
  • 3年
  • 5年(新設)

特に勤務状況が安定し、納税状況や法令遵守状況などが良好な外国人については、5年間の在留資格が認められる可能性があります。具体的な要件は今後、省令や運用基準で示される予定です。


なぜ5年が追加されるのか

政府は、深刻な人手不足への対応だけでなく、「長期的に活躍できる外国人材の定着」を重要な政策課題としています。

これまで3年ごとに更新が必要だった特定技能2号ですが、5年在留が認められれば、

  • 更新申請の回数が減る
  • 外国人本人の生活設計が立てやすくなる
  • 企業が長期的な教育・キャリア形成を行いやすくなる
  • 行政手続きの負担軽減につながる

といったメリットが期待されています。


特定技能1号から2号への移行がさらに重要に

特定技能1号は、通算5年までしか在留できません。

そのため、5年を超えて継続雇用するためには、

  • 特定技能2号評価試験への合格
  • 分野ごとに定められた実務経験
  • 熟練した技能を有していること

などの条件を満たし、特定技能2号へ移行する必要があります。

企業側も「5年間働いてもらう」だけではなく、「2号へ移行し、さらに長く活躍してもらう」という視点で人材育成を進めることが重要です。


企業が今から準備すべき実務対応

今回の制度改正を踏まえ、企業には次のような対応が求められます。

① 2号候補者を早期に選定する

現在雇用している特定技能1号の中で、将来的に2号への移行が期待できる人材を把握し、計画的な育成を行うことが重要です。

② 試験対策・技能向上を支援する

特定技能2号へ移行するためには、各分野で定められた評価試験への合格が必要です。

試験対策や実務経験の積み方について企業が支援することで、優秀な人材の定着につながります。

③ 長期雇用を前提とした人事制度を整備する

5年在留が可能となれば、外国人材を将来のリーダー候補として育成する企業も増えるでしょう。

教育計画や昇格制度、処遇改善など、日本人社員と同様のキャリア形成を見据えた制度づくりが重要になります。


L&C行政書士事務所がサポートできること

特定技能制度は毎年のように制度改正や運用変更が行われており、最新情報を把握しながら適切に対応することが重要です。

L&C行政書士事務所では、

  • 特定技能1号から2号への移行相談
  • 在留資格変更許可申請
  • 在留期間更新許可申請
  • 特定技能外国人の受入体制整備
  • 登録支援機関としての支援業務
  • 受入企業向けの制度説明・運用サポート

まで一貫して対応しております。

登録支援機関として外国人材の生活支援や定期面談を行ってきた経験を活かし、単なる申請手続きだけでなく、「長く働き続けられる環境づくり」までサポートいたします。


まとめ

特定技能2号への「5年」の在留期間新設は、外国人材の長期定着を後押しする重要な制度改正となる見込みです。

企業にとっては、更新手続きの負担軽減だけでなく、優秀な外国人材を長期的な戦力として育成・定着させる大きなチャンスでもあります。

今後は「採用すること」だけではなく、「2号へ計画的に移行させ、長く活躍してもらうこと」が人材戦略の重要なポイントとなるでしょう。

L&C行政書士事務所では、最新の制度改正に対応した在留資格手続きから受入れ後の運用まで、企業様を総合的にサポートしております。特定技能制度に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。